ある日、あるとき、ある時代のこと。
オデルハイム王国の片隅に構えた工房に、稀代の錬金術師・コクトーと、彼の弟子・ニコルが暮らしておりました。

コクトーは類い稀なる能力をもって「ウロボロスの快楽人形」と呼ばれる生ける人形を作ることを生業としておりました。
類い稀なる才能と並ぶ、類い稀なる美貌を持つコクトーでしたが、如何せん、人と接することが苦手で、人付き合いに関してはぶっきらぼう。営業トークも、営業スマイルも、今ひとつ得意ではありません。

「こんなことじゃ、きっとお客が来ないに違いない。
ううん、きっとそう。僕たち、ご飯食べられなくなっちゃう」

そう気を揉んだコクトーの一番弟子……と言い張るニコルは、「ここは自分が一肌脱いで、コクトーの代わりに仕事を取らねば!」と一念発起します。

それは、コクトーがレオパルド陛下のための「シャルル」を作り始める前、工房にエヴァンがやってくるよりも少し前のことでした。

 

錬金術師、コクトーの工房へようこそ!

ご注文はなんですか?
この稀代の錬金術師コクトーが、あなたのお望みの人形を作ってごらんにいれますよ。

さーさー、よってらっしゃい見てらっしゃい!

 

              あの……ニコル。

              手伝ってくれるのは嬉しいんですが、一応、私は教皇庁に追われる身ですし、あまりおおっぴらにやるのはどうか、と思うのですが……

               

ああ、それはコクトーが目立ちすぎるんですよ。
あなたが、美しすぎるのがいけないんです。

あー、美しい美しい。

俺がコクトーの代わりに接客をすれば、大丈夫!
コクトーは、俺が取ってくる注文に
ばんばん応えていけばいいんです。

  

              ちょ、私の都合というものを(ry

ばりばり働いて下さい!

――おっと、さっそくお客さんだ。

ようこそコクトーの工房へ!
まずはお客様のお名前を伺います!

あなたのハンドルネーム、ペンネームを仰って下さい。
いずれかおひとつで結構ですよ。

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    ……へえ、いいお名前ですね!
    じゃ、もしお問い合わせが必要になったときや、
    ご紹介が必要になったときは、このお名前でお呼びしますね。
    お部屋(掲示板)のほうで。

     

    まあ、楽になさって下さい。
    そういえば、
    コクトーの噂はどちらでお聞きになったんです?

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    ああ、そうでしたか。
    さりげなく噂話流したり、
    コクトーに内緒で宣伝したりしてたんですけど、
    効果があったみたいでよかった。

               

              ……宣伝……。
              私は教皇庁に追われる身なんですから、そういう目立ったことはどうかと思うんです。

              ニコル。
              あの、私の話を聞いてますか。

 

 

(∩ ゜д゜)あーあー聞こえなーい、っと)

さて。
あ、最初にこれを言っておかないといけないんだった。

コクトーが作ることができる人形には、
いくつかの決まり事があります。
それを説明しますね。

          まず、コクトーの人形は、必ずです。
          女性はありません。
          男性の「性」のお相手をするものですので。
           

              そうです。
              それと、これが大切なんですが、人形はお求めになる方の求めに応じて永遠に続く愛をお約束するためのもの。

              つまり、必ず受けなんです。
              私の作る人形に「攻め」はありません。

             

 

ですから、「受け」の人形の製作を承ります。
これはお忘れなく。

ところで、この人形をご依頼になる方のお名前(登場人物名)は?

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人形をご依頼になる方と、人形と添い遂げられる方のお名前は同じですか? 同じでしたら、「同じ」で結構です。
もし依頼者とは別でしたら、そちらの方のお名前もお願いします。

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    ふむふむ、こちらの方が人形と添い遂げることになるんですね。
    大丈夫、コクトーの作る人形は天下無比ですし。
    永遠の愛を得られるといいですね。

     

              あの、大切なことをお伺いしたいんですが……。

              失礼ですが、ご依頼主の方、人形と添い遂げられる方は、どういうご事情で人形を必要とされているのですか?

              人形を必要とされる事情について、何か手がかりのようなものが得られれば、と思うのですが……。

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なるほど……そうだったんですか。
そんな事情があるなんて……。

……っ!

大丈夫です。
コクトーは必ず、あなたの願いに応えてくれる、
……と思います!

     

              ニコル、そんなことを軽々しく言ってはいけませんよ。

              私は、確かに錬金術師ではありますが、魔法使いではないのですから。
              ご期待にかなうよう努力はしますけれども……。

              依頼者にも、都合というものがありますし。

 

うん、そうですね。
軽いジョークでは済まないような重い事情かもしれないし。

そういえば、コクトーの仕事ぶりを依頼者にお伝えする、お話の形で皆様にお見せするのは工房にある「壺」の役目なんですけど、こうしてほしい、こういうノリで、というご要望はありますか?

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           ああ、なるほど、よくわかりました。

     

              ……ニコル。
              なんですかその「コメディあり」っていうのは。
              (((゚Д゚ ;))))))

 

えーと……。
軽いジョークの余地もあったほうがいいかと思って。

大丈夫ですよ。
コクトーはいつも通りの仕事をしていれば。

書くのは「壺」ですからw

 

ところで、他にありましたっけ?

 

              大切なことをひとつ聞き忘れていませんか?

              人形が、ただの人形ではなくなるために必要なことがあったでしょう。

 

あっ、そうでした。

          最後にこれをお聞きしておかなければならないんでしたね。

          コクトーの人形は、
          作っている最中には「シャルル」という名前で呼ばれます。
          名前がないと不便だからって、
          コクトーはいつも作りかけの人形をこの名前で呼んでいますけど、
          完成したら依頼者の方にちゃんとした名前を付けてもらいたいんです。

          もちろん「シャルル」のままでいい、という方もいますし、 
          名前なんかどうでもいいっていう方もいらっしゃいますけど……。

 

              人形は名前が命ですから。

               

顔が命ではなく。

 

              いえ、名前ですから。

               

          …………。

          そういうわけですので、
          人形が完成した暁に付ける、
          人形の呼び名をお伺いできますか。

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          これで一通りの質問は終わりですが、依頼内容はこれでかまいませんか?

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          ああ、しかし何と残念なことでしょう。
          新規の依頼はもう締め切ってしまいました。
          以後の依頼の受付はご遠慮させていただきます。