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宿舎まで戻ると、リビングの窓際に明かりが見えた。了はつい、出入り口のドアを大きく開け放ち、中へと駆けこんだ。
「瑪瑙っ!?」 ..続きを読む |
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城門の前で蒸気自動車がゆっくりと停止し、運転手がうやうやしくドアを開ける。
了は先に蒸気自動車から降りると、フ ..続きを読む |
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ネイが往診バッグを持ち上げて宿舎をあとにしたのは、それから二時間ほど後のことだった。
了の治療が終わるとすぐ、瑪瑙は ..続きを読む |
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◇
ネイは暗がりの中、息を殺して歩いていた。
つい先ほど城の召使いが工房にやって来て、ご子息の体調が優れないため診 ..続きを読む |
by 玉置真珠 ¦ 12:30, Thursday, Jun 03, 2010 ¦ 固定リンク
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小鳥の囀りが聞こえる。
眠りから覚めた了は、背に温かさを感じて不思議に思った。そっと首を回して後ろを見ると、すぐ傍で瑪瑙 ..続きを読む |
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「何だ、ぴんぴんしてるじゃないか」
ネイは戸口まで出迎えた了を見るなり、呆けたように言った。
「してたら悪いのかよ」
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by 玉置真珠 ¦ 00:00, Thursday, May 20, 2010 ¦ 固定リンク
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「瑪瑙って強いんだな……でもそんなに早いピッチで飲んだら、明日に響くんじゃないの?」
「限界をわきまえているから大丈夫だ ..続きを読む |
by 玉置真珠 ¦ 00:02, Thursday, May 13, 2010 ¦ 固定リンク
5 ―現在―
「どうだ? 七も出る依頼なんてそうそうないぜ、引き受けてくれるよなぁ、瑪瑙?」
ジャンは煙をうまそうに燻らせな ..続きを読む |
4 ―過去―
「……が、これほど無体な仕打ちをなさるとは……」
「まだ間に合う。きちんと処置をすれば元通りにつくかもしれないのに ..続きを読む |
3 ―現在―
「こん……の、大馬鹿も――――ん!!」
了が恐る恐る研究室に入室すると、何やら複雑そうな機械をいじっていた男が、く ..続きを読む |
2 ―過去―
「ん……」
目蓋の裏に光を感じてカルマは目を覚ました。
真っ白なシーツが陽の光に照らされている。連れて来られ ..続きを読む |
1 ―現在―
血のように紅い夕日を浴びながら、青年は支給品の蒸気バイク(ドーリー)を荒廃した丘のふもとで荒っぽく一回転させた ..続きを読む |
プロローグ―過去―
――冷たい手が、肌の上を這っている……。
ちっともそんな気分(・・・・・)ではないのに、熱く火照った身体 ..続きを読む |
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